元小学校教員のもっと生きやすく・楽しくなるんじゃないかブログ

小学校教員病休→休職→退職。幼い2児の育児中。誰にでもその人固有の良さがある。それを輝かせて、よりよい人生を歩んでいきましょう。

教員退職したのに、なぜいまだ学校にこだわるのか(2)

こんにちは。kazです。

 

前回の記事の続きです。

親や学校によって、正解主義排他主義といった

いらない価値観、私たちの可能性を奪う価値観を植え付けられてしまうという話をしました。

 

どうすればいい?

 

大人が未来を見据えていればいいのです。

将来社会に出たときに必要な力をつけてあげればいいのです。

必要だと思ったら、とことんこだわって伝える。

いらないと思ったら、捨てる。

それだけ。

 

でも、 学校はどうしても正解主義や排他主義から逃れられない。

それには理由があります。

 

1.テストがあるからです。

やっぱり、かわいい子どもたちに、いい点数をとってもらいたい。

そして、親御さんにも喜んでもらいたい。

 

これは子どもたちを大切にしているからこその思いです。

 

でも、本質的ではない。

 

いい点数をとってもらうことも、親を喜ばせることも、

その瞬間のためでしかない。

先生が子どもたちに関われるのは、実際には1年だけ。

だから、その1年で結果を出そうとしてしまうのです。

 

また、点数はわかりやすいから、その点数=その子だと思わせてしまう。

100点がとれていれば、優れた子。

点数が低ければ、劣った子。

 

でも、5科目やそこらではその子を表すことなんてできません。

それなら、
・ユニークなアイディアを持っている

・折り合いの付け方がうまい

・他者の痛みが分かる

・感受性が豊か

・駅名を言わせたら誰もかなわない

・人の特徴をよくつかんで物まねができる

・年間行事の日付けを全部覚えている

・競争心が全くない

・弟の保育園の送り迎えをしている

 

後半雑になりましたが・・・

そういうその子だけが持っている特徴とか経験値っていうのを

大事にした教育、誰もが輝ける教育をするべきなんです!

 

正解はないし、だれも排除しない。

 

その子を丸ごと受け入れることによって、

その子が伸び伸びと自分を表現することができる。

それが未来を変える力になると思いませんか?

 

教員時代、通知表の所見欄に命をかけていました。

言いすぎました、時間をかなりかけていました。

点数では表せない、その子なりの良さを伝えたかったんだな、と思いました。

 

テストをなくせばいいと思いますが、

通知表や学校保管の成績簿など、複雑な面もあり、簡単ではないですね。

評価方法を見直すことは必要だと思います。

 

 

 

学校がどうしても正解主義や排他主義から逃れられない理由

2.忙しいからです。

担任は、

個性的な40人前後の子どもたちを一人で見ないといけないからです。

その人たちを乗せた船頭となり、行事や各教科の余剰時間のないタスクを背負って、

他のクラスや学年との調整を図り、時には保護者対応、部活動、その他事務作業、

なんてやってたら、

 

「静かに前向いて座っていなさい!」

「余計なことはしないで!」

 

という事態に陥ってしまうのです。

先生は、子どもたちを乗せた船を、なんとか1年後目的地へ到達できるよう必死なのです。

 

麹町中学校の工藤校長先生の言葉です。(学校の「当たり前」をやめた。より)

 

「学校に来る」こと自体は、社会の中でよりよく生きていけるようにするための一つの「手段」にすぎないということです。

 

学校に来ることは、目的ではないのです。

学校で勉強することは、目的ではないのです。

学校で友だちと仲良く集団生活することは、目的ではないのです。

宿題をすることは目的ではないのです。

運動会を成功させることは、目的ではないのです。

1年間無事に過ごすことは、目的ではないのです。

 

忙しさのために、教育の本当の目的を忘れてはいけない。

忙しいは言い訳でしかない。

確かに、忙しい状況にしている教育界の上層部には、文句を言いたいです。

でも、もう一度一人ひとりの先生が、子どもたちの未来を考えたならば、

きっと変わるはずです。

 

 

子どもはどう変わる?

 

私は休職中にこのことに気づき、結局学校で実践できないまま退職したので、

学校の子どもたちがどう変わるかは妄想でしか測れません。

 

ただ、我が子にこの未来視点で接するようになって、

我が子は変わりました。(今まで窮屈な思いをさせていたと思います。)

そのことによって自信が沸いて、自分がどんどん良くなりました。

それによって、夫への接し方も変わり、家族の幸せがぐぐっと大きくなりました。

そして、社会へもっと貢献したいと思うようになり、いろいろな活動を始めました。

好循環です。 

 

そのような実践をされている先生がいらっしゃったら、ご意見を伺いたいです。